世界観を表現する

リンクナチュラルにて製作しているMeditation Candle～奥駈～は、けっして安くはない値段を設定しています。お高いですねと言われることもしばしばあります。

値段が高い割には利益率が低い商品です。コンセプトに沿った原料を集めると、原価が高くなるからです。キャンドルに使う素材がパラフィン（石油由来の蝋）であれば、千円で1Kg程度手に入ります。

これを古来種の日本ミツバチの蜜蝋にすると、千円で手に入るのは30g-90g程度になります。香り付けに使っているヒノキの精油も瓶一本（4ml-5ml)程度使います。

原価が高いうえに量産することも難しいキャンドルでもあります。キャンドル芯を作るにしても、精麻を紡いで紐にするところから手作業で行っています。

利益率が低く、手間ひまをかけて製作するキャンドル。もし割に合うのかと問われることがあれば、絶対に合わないと即答する自信があります。

それでもキャンドルを製作しているのは、自分の中にある何かが突き動かされているからなのだと思います。

自然崇拝の世界である修験の場に身を置き、セクシャリティの世界に身を置き、瞑想の世界に身を置いた自分がキャンドルを製作している。Meditation Candle 奥駈は、自分を通してでしか顕れることがない、世界観の表現になります。

この世界観を世に広めようとか、売り上げを伸ばして大きな組織を作りたいとう気持ちもほとんどありません。そもそも論で言えば、

買って欲しいという気持ちもあまり強くありません。

キャンドル瞑想会であったり、キャンドルの製作は自分の世界観の表現の一つであり、生み出すことそのものに意識があたっています。それでも、縁あって受け取ってくださる方達がいたりする。

世の中には変わった人もいるものだなぁと思うこともあります。こんなにオリジナルな世界観なのに共鳴してくれる方も世の中にいるのですから。

SNSに掲載して紹介してくださる方、知人を紹介をくださる方、感想を寄せてくださる方達がたくさんおられます。自分が想像していた以上に活動の範囲が拡がっています。

労力はたくさんかかりますし、数多くの失敗もあります。それでも続けてこれたのは、自分の中にあるものを還元すること自体が一つの喜びだからかもしれません。